■阪口涯子の俳句

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●黒の回想 わが俳句遍歴 (38)


写真 「日向水木」 2006.3.19 よそさまのお庭にて





            黒の回想 わが俳句遍歴 (38)

7.19(土)20(日)      「天の川」 つづき

彼はブラームスを愛していたが、この一連、構成ががっちりしていてそして渋い。
まさにブラームス的である。

「蝙蝠の空濃く」の「濃く」は上に続がっているのであろうか。
「濃く白亜吊られ」とも読めるが前者のニューアンスの方が強いようだ。
 
 蝙蝠が白亜の都市を吊しているような、そうでもないような構成は鳳作の作品あたりと較べて
随分と渋い。

「エホバがつくる街」はまだ未完成だと彼がうたう、その未完成の街の原型には福岡の街が
あったはずだ。それは彼の口から直接ぼくがきいたことだから間違いはないが、
そんな詮索はここでは無用。

半盲の影草が創った、モンタージュ風な蝙蝠が戯れいる白亜の美しい街、エホバがつくった
未完の理想郷が感じられたらそれでいい。

 影草句集『洲』は昭和十四年の二つの悲しい作品で終っている。

            二つの悲しみ

              禎子

         木瓜の緋がふくらみ母乳を享けて呉れた


              義子

         枝蛙ちひさな女王がゐない窓に

 彼はこの年相ついで二人の愛児を失っている。戦争中にぼくが大学で彼にあったことは前に書いた。その後彼は俳句を遂に発表しないまま、今から十数年前世を去った。

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  1. 2006/03/20(月) 08:06:56|
  2. ■ 『黒の回想・わが俳句遍歴』 阪口涯子
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