■阪口涯子の俳句

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●黒の回想 わが俳句遍歴 (45)


写真 「芙蓉の花殻」 2006・3・20 散歩コースにて



           黒の回想 わが俳句遍歴 (45)

8・3(日) 晴 つづき

             汗と工場

        鋼塊に旱の地の燻るもの

        汗ひけば誰かが歌を唄ひだす

             雪と工場  

        鉄のおと雪をずらしぬ鉄のおと

        扉を押せば器械の音が雪に触る             

             機械工作 

        鉄削る音じんじんと壁に集る

        鉄削る鉱油の香り尋常に
        

             重力工業

        クレーンの掌吊る重量を大と見き

        クレーンの掌放ちし灼けし鋼塊を
        
             「岩田屋」屋上  

        たそがれの子供は小鳥すべり台

        ネオン燃え博多の街にゆきたくなる

        海を見て煙草が欲しくなつて来た

        福岡は夕霧の裡降りようよ

        コーヒーが欲しい鉄塔のたそがれ             

             戦死 

        船を見れば父をおもふらし童眼の

        波を指す手を無電台の落日に

        落日に戦場の父いまは死したり
        

             スキー行

        木々駆り岩襞駆り駆りやまぬ

        雪の陽はさんさんとつめたい手足

『工人』は昭和十五年に出されているが、中の個々の作品が何時発表されたのか書いてないから
、それは解らない。が、この「戦死」のすぐ前に、昭和十二年十一月の空襲警戒警報の句が
あるからこの「戦死」の句は昭和十三年発表の作だと思う。

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  1. 2006/04/03(月) 07:44:20|
  2. ■ 『黒の回想・わが俳句遍歴』 阪口涯子
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