■阪口涯子の俳句

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●黒の回想 わが俳句遍歴 (47)


写真 「レンゲソウ」 2006・3・28 近くの田んぼにて




           黒の回想 わが俳句遍歴 (47)

8・3(日) 晴 つづき


彼と彼のも一つ先輩格の萱島風鼓 (今も北九州に健在のはず)の二人は戦後「天の川」の
復刊号(昭22、8)から、経済的不如意のため何度かの長期休刊を繰返し乍ら
禅先生逝去直後の終刊号(昭和36)に至るまでのこの二人の縁の下的努力は大きい。

「天の川文庫」三としてのぼくの『北風列車』を出してくれたのもこの二人のおかげだった。

この文庫は一が小川素光の『紺』二が北垣一柿の『雲』三がぼくので四が綾部王春の何かで
終ってしまっている。

 「天の川」のこのセンカ紙復刊号には

              吉岡禅寺洞

         ぎしぎしも人も日に焦げ野にいきぬ

         麦の毛見にぎしぎし焔あげている

         ぎしぎしのほむら農地が足りないのだ


              石橋辰之助

         岸壁に手足総身びしょ濡れなり

         岸壁のほむらなす昼よこたわる

         疲れし眼閉じぬ岸壁かぶさりくる


              北垣一柿

         つゆぞらおもしまた子をしかったか

         子をしかるおろかさやあまだれやまず

         ちちはひとりで子らはみんな雨のうたを



              小川素光

         薊野の光るに茛ほしくなる

         薊みて石みて青い唾を吐く

         落日にシガーを焚いてゐる薊
         
 

              岡崎北巣子

         冬の壁だまれだまれと虚空より

         冬耕やしづかなる瞳と思へども

         咳すれば今日の切株柔らかき


              前原東作

         つばくろの離愁一片のそらのいろと

         死に近いひととこうもりの窓の辺に

         蛇うまれ菜園の土ふくらんだ


              岩田秀芭

         蝌蚪の眼の愕きわれの眼の幻(かげ)に

         蝌蚪の昼いきものはみな音を恋ふ

         蝌蚪の水かがやき幾日生き来たり


              幡谷東吾

         肉体の覚めざる紅がまだ足らぬか

         私娼と判るまでに見られていた心理

         得しは銭・女体へ朝の梅雨あらし


              阪口涯子

         鋲靴をはき天地蒼茫たる飢よ

         鋲靴をはくアトラスひとりのみならず

         鋲靴をはきさまよえば蒼い九州山脈
         

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  1. 2006/04/08(土) 07:02:08|
  2. ■ 『黒の回想・わが俳句遍歴』 阪口涯子
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