■阪口涯子の俳句

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●黒の回想 わが俳句遍歴 (92)


写真  朝採れ野菜  2006・7・6  (ピーマン3個初収穫記念)



           

黒の回想 わが俳句遍歴 (92)・・・・・・・阪口涯子

      
1981・1・17(土)  雪時 つづき

戦後の「長い口語俳句」のことを書かねばならぬが、その前に一寸と一休みしたくなった。

      アロン ⑩

 私は相変わらず昼夜白衣の侭です。

前からの白系外に多くのソ連兵がやって来る。
今は医院と分かって、傷のつけかえや何かで次第に私は忙しくなる。
 
 すこし離れた旧特務機関は今はソ連の矢張りそれらしい所のなってたが、多くの白系の
男たちは戦争中の行動を一応調査されるので、そこに数多く監禁されている。

白系の女たちは、

「主人は血圧が高いです。無事で居るのかみて来て欲しい」

などと言って来る。

 炎天の下、無帽白衣で私は通訳と共に行く。
前の家のネクラソフ夫人が問う。

「何うしてドクトルは帽子をかぶらないの」

「白衣に似合う帽子があったら知りたいものですよ」

「それもそうネ」

桜広場の旧特務機関に近づくと、大型戦車が砲身を空の突き出したまゝ無数に街路を埋め、
ソ連兵は日本ビールを喇叭飲みにして歓声と共にその空き瓶を路上に叩き付けている。

四散する硝子の破片、音たてて微塵になればそれは白く美しくさえある。

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  1. 2006/07/08(土) 07:48:08|
  2. ■ 『黒の回想・わが俳句遍歴』 阪口涯子
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